だいぶ遅ればせながら、3月のサンク8周年記念コース覚え書き。
まずは前菜のテリーヌやらピクルスやら。いいねいいね。
お気に入りのニコラ・フィアットともよく合って、ご機嫌なスタート。

冷燻サーモン大盛りキターー! しかも今回のは一枚一枚がドデカい。
巨大な鮭の身を丸々活かし、薄ーく綺麗に切り出してあるのは見事。
美・技・味の三つ揃って、もはや芸術的な出来映え。
ニューフェイスな冷燻ホタテが、これまた。
凝縮された甘旨さに加え、見た目も味にも艶がでててイイ。

蒸しフォアグラのレンズ豆クリーム添え。
フォアグラソテーも中がトロリだけれど、それ以上にやわやわのトロットロ。
フルフルなフォアグラを口に運ぶと、口の中で霧散するように溶けます。
本体は瞬時に消えても、レンズ豆クリームが依代となり、美味は続くよどこまでも。
蒸したフォアグラの美味しさも予想以上ながら、豆クリームとスパイスとワインと二重三重の包囲網で、とことん突き詰められた完成度に驚愕。

オマールのビスク。 オマール海老のクリームスープですな。
身も海老味噌も殻の出汁も全部、オマールから引き出せる全てを絞り尽くした逸品。
ハンパない濃ゆさで、海老自体が融点超えてそのまま液状になったかの如く、実際に海老を食べるよりも海老の存在感じるほど。
単に高濃度のみならず整ったお味ゆえ、形はなくとも舌の上に海老の姿がハッキリ浮かんでくる。

イベリコ豚ベジョータの背肉のロースト。
デカッ! これだけのカタマリ肉でこの焼き加減とは、いつもながら感心する。
味は文句なく最上級。 肉質のキメ細かさ、脂の軽やかさ雑味のなさ、素晴らしい…
テレビ放送に例えると、普通の豚肉がゴースト入ったアナログ放送なら、こちらはデジタルハイビジョン並にクリアで高精細。
イベリコ・ベジョータが特にハイスペックなのは、さらに高階調を備えているようなもんで、深みのある表現幅があると申しましょうか。
例えが順当かはともかく、食べる手が止まらんぐらい美味い!という事実は揺ぎ無し。

イチゴのスープ仕立てリモンチェロ風味のレモンのソルべ添え。
あー 甘酸っぱくて、さわやか〜
大物続きで疲れた舌も、さっぱりします。

…で、締めではなく、こっからデザート本番に突入。
フォアグラプリンと生チョコ。 ここでもフォアグラがフルフルしております。
これ実はかなーり濃厚で、豪華料理の数々をこなした後には本来キツ過ぎるぐらいだが、直前にイチゴスープ&レモンソルベでリセットされているから、こってり上等!ウエルカム!な受け入れ態勢で臨める。
生クリーム入りプリンにも似ているが、重厚さが違う。 味の厚みが段違い。
フォアグラってやつぁ、どこまで人を楽しませてくれる食材なのか。
極甘の酒も難なく受け止めそうな風格だし、「ほとんど黒蜜味のシェリー」でお馴染みのペドロヒメネスあたりとやってみたいのう。

さて、このサンク開店記念コースは、今までの集大成的意味合いもあると思う。
切る技術、焼く技術、名レシピを再現する技術、新しいものにも挑戦する攻めの姿勢。
どれもが達人的な域に達しており、改めてクオリティの高さを見せつけられた。
そして毎年の記念コースを食べてきて実感するのが、サンクは確実に進化し続けてる。
サンクの何がスゴイって、このレベルにおいてもまだ成長途上ってことなんよ。
これだから、サンクはやめられまへんな〜

最近のコメント