ローマ人の物語 ハンニバル戦記(塩野七生著)

文庫版の3~5巻。ハードカバーでいうところの2巻目。
このシリーズはいつか読みたいと思っていたら、文庫版が出たというので1・2巻はすぐ買って読んだ。噂に違わずこれは結構面白い。
しかし、文庫はかなりスローペースでの発刊とのこと。一気に読めないじゃん。
ハードカバーので読んでしまおうかとも思ったが、そちらも完結してないのは一緒。
それに文庫のは一冊がとても薄く、携帯して読むのにちょうどいいのが気に入り、電車乗車時の読み物にしてゆっくり読もうと決めた。
ただ、電車通勤をしていない今、そんな機会もほとんどなく、ようやくここまで読み進めてきたという訳。のんびりし過ぎです。
中身はポエニ戦役の話で、有名なハンニバルとスキピオの両雄が登場。
名の通った英雄達が出てきて、より面白くなってまいりました。
これだけのことを成し遂げたハンニバルには驚くが、その天才を上回る戦略と戦術で正面から打ち破ったスキピオもすごい。
何度も繰り返し紹介されるポエニ戦役後の二人の会見など、死闘を繰り広げた憎き宿敵間で為された会話とは到底思えん。やはり英雄の器というものは違う。
また、本作とは別に先日見た、NHKスペシャル「ローマ帝国」のおかげで、以前より具体的にイメージ出来る気がするし、「ヘウレーカ」(岩明均著)の話がちょうど今回の中に含まれるのも良かった。

ヘウレーカは、ローマ軍によるシラクサ攻略時のエピソードだが、アルキメデスの発明武器ってのが詳細に描かれているので、こりゃあローマも苦戦するわ と納得。
あくまで「お話」なので、どこまでが史実に基づいたものなのかは微妙だが、雰囲気はよく伝わってくる。
歴史物は、断片的にでもこうした知識が加わると、俄然没入感が違う。
ゆっくりゆっくり読んでたのが、こんなところで功を成すとはね。
それにしても、二千数百年前に、これだけ高度な政治と外交を行ってるんだもんな。
それに比べ、かつてないほど文明が発達したと誇っている、現代の状況はどうなのか。と、つい考えてしまう。
共存共栄の道をとった者は栄え、異文化を許容することはせず、他者から搾取することしか考えていない者(及び同盟者)は滅びたという歴史から導き出される答えは…
などと、ありきたりな短絡的思考に陥って悲観しててもしょうがないので、またもゆるゆるとこのシリーズを読み続けていくことにしますか。
確かハードカバーで全15巻予定だから、文庫版換算で40~50巻ぐらい?
2~3年かけて、今ようやく1/10だ。
著者の塩野氏はこれの著述がライフワークだそうだが、読んでいるだけの私にとってもライフワークになりそうです。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74955/3236525
この記事へのトラックバック一覧です: ローマ人の物語 ハンニバル戦記(塩野七生著):

コメント