トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団 2005年ジャパンツアー

確か十年程前に1度観に行ったことがあるだけなんだが、今回たまたま公演あるのを知ったのが予約開始の直前で、なんとなく縁を感じたため、久々に観に行ってみるかと思った次第。
客層は、おばちゃ…女性の方がほとんど。
前はここまで多かったっけ?年齢層高めなのはファン歴長いからなんでしょうけど。
席は前2列目のほぼ中央。胸毛一本一本が見える距離。
それはとても良かったけど、どっこいマイナス面のほうが大きかった。
近視で有効視野が広くないというのも多分にあるんだろうが、主役の踊りを見ていると舞台の隅で変なことやってても気づかなかったり、何もないのに皆クスクス笑ってるのでおかしいと思ったら、前席の人間の頭に隠れてて見えてなかったり。
これで、かなーりトーンダウン。
実はこのトロカデロを除けば、生舞台はもちろん、ちゃんとバレエを観たことがないので、オリジナルとどう違ってて面白いのかが、さっぱりわかっていない。
そりゃ、決してベタ足や前転や回し蹴りをやらないことぐらいは知っているから、それがギャグなのはわかってるが、それだけの笑いじゃ次元が低すぎる。
また以前観た時は、わざとらしい分厚いメイクと男臭さと大仰な踊りで笑かしてくれたんだが、なんか大半のメンバーはナチュラルメイクになってるし、そのまま夜のお客がとれそうなほどの顔とスタイル、笑いどころ以外は結構優美な踊り。
おば…女性客がこうまで多いのは、このためだったのかと腑に落ちた。
笑いを求めてすごく楽しみにやってきたのに、よくわからんわよく見えないわの女装イケメンのダンスを、ノリノリのお嬢様方に混じって観ている自分自身がとても切なく、失敗したなあ 早く終わらないかなあ このあとのビールだけが楽しみだなあ とか、そんなことばかり考え始めてしまいました。

ところが後半、奴らが本気こいて踊り出してから、一転。
間近で観るプロの踊りとはこういうものなのかと。動きが違う。迫力が違う。
なにせ女装してるから気取ったところが感じられず、かえって純粋に踊りの技術の高さを浮き立たせている。
バレエは全然わからんが、人間がこれだけの動きをするのはスゴイと直感的にわかるし、それがすぐ目の前にあると、ただただ圧倒される。
そういったレベルの人間が集まって、群舞を行うだけで、一大スペクタクルショー。
お笑い芸としては芸人根性が以前より感じられないが、その分、技術力とビジュアルとがアップし、バレエとしてもエンターテイメントとしても充分楽しめた。
前半のブルーな気分から、最後こんだけ高揚した気分になるとは全く予想出来ませんでしたよ。
いい年になってバレエ始めちゃう人が最近多いらしいけど、そこまでやる気持ちが今ならちょっとわかる。
ブルース・リーに感銘を受け、ヌンチャクの練習始めるようなものか。
とか言うと、すごい勢いで否定されるだろうが。
ま、なんにせよ、感動は人を突き動かす。
まずは一度、クラシックバレエの舞台を観てみたい。と思ったりはした。

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