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サンク・オ・ピエ

まずは、生ハムのイチジク添え。
生ハムにイチジクは甘さと香り控えめで好き。配色も似てるし。まるで擬態。
華やかな色も香りもないが、その地味さ故に邪魔でなくて良いのです。
主役の生ハムは、スライスしてパック売りしてるものとは、断然香りが違う。
そして、生肉のようなしっとり感。こちらを食べると、他で食べるものはいくぶん乾燥してるし、食感もだいぶ違うと気づかされる。

やはり、手切りなんですよ。これが、たっぷりと食べられる喜び。
別のどんな美味が並んでいても、このうれしさとはちょっと違うんだなあ。
いつまでも、むっちゃらむっちゃら食べていたい。

namaham

次が、ホタテのクリームソース。
ソースはさほど重たくなく、されどコクがあって、セミドライトマトがいいアクセント。
ルイ・ジャドのシャルドネが、魚介に合うとは思ってたけど、乳製品と近い系統の香りがあるからかこうしたソースにも合う気がするし、また、ソースにこの同じワインを加えることで、より一層いい感じ。

scallop

ここで赤ワイン登場。
ジョルジュ・リニエの1996年。特級畑ですか。ほほー
ブルゴーニュのヴィンテージ物ということで、待望の梅カツオ味?o(^o^)oわくわく
シェフ曰く、これはまだ梅カツオまでいってないらしいけども、確かにかなり近い。
革のような香りに、梅とかプラムとか系統の酸味。
これもこんだけでグイグイいけちゃう。こんなのを毎日飲める身分になりたい…

GeorgesLignier1996

お待ちかねのメイン登場。牛ヒレとフォアグラのパイ包み。
サックリこんがりパイの中に、ちょうどいい焼け具合の牛ヒレにフォアグラ。
子羊のパイ包みもすごいこっちゃと思ったが、さらにその上を行く。

pie

こうした料理は、日本人(庶民)の思い描くステレオタイプなフランス料理っつーか、一言で言えば「おフランス」なイメージざます。
異常に手間掛かってたり、やたら贅沢であったり、そこまでやってそれに見合う味なのか、昔から懐疑的だったんです。実を言えば。

一度持った疑いを覆すのは難しいし、物事の本質を理解するのはさらに難しい。
その点、料理はいい。食べれば一瞬で理解に到ることもあるから。

結果、超技巧的な調理にも、贅沢な素材にもワインにも、大いに意味はありましたぞ!
しかも、何かがちょこっと欠ければ、即、陳腐な料理に成り下がってしまう。
言葉通りの有り難い料理、得難い体験。

そこまで思っておきながら、「これキノコのとこがトリュフぎっしりだったらもっと美味いのかな?」などと考えてしまう、欲深き己であることよ。
その後、グリュイエールのチーズトーストが、このブルゴーニュとやたら合うって喜んでいる、お手軽単純人間でもあったり。

cheesetoast

調理技術としては、ピンの後にキリを出してきて、どちらも美味い!と、まんまと言わされる私。ほんと脱帽ッス!

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