ミジンコ 静かなる宇宙

坂田明が出演・撮影・音楽を担当したDVD作品。ほとんど全部担当。
坂田明と言えばミジンコ。ミジンコと言えば坂田明。
ミジンコの大権威なのは周知だけども、これには唸らされた。
構成としては、NHK教育あたりでよくある、テレビ放送での教育講座のような形態をとっており、決してマニアックに走りすぎず(ミジンコ自体がマニアックなのは置いといて)、基礎的な事柄から平易に解説している。
それで何がいいって、映像が素晴らしい。いや、音楽もいいんですが。
実は、坂田明の講演は十数年前に聴いたことがあり、その時ももちろん感心したが、確かスライド写真での解説だったように覚えている。
当時でもビデオ映像ぐらいはあったのだろうが、ここまで精細な映像が(民生用機器で)可能になり、こうして手軽に見ることが出来るのは喜ばしい。
あ、精細な映像だから単純に感動したって訳じゃないですよ?
「ミジンコの魅力を最大限に魅せる」のを主眼に置き、そのために工夫をこらして、根気よく撮ったのでなければ、こうはいかんでしょう。
対象を知り尽くし、愛情があるからこそでもあり、技術のある人間が撮れば即撮れるっていうレベルに非ず。動物記録映像として見ても、かなり秀逸な部類だと思う。
で、そのミジンコ。

スケルトン状態の臓器丸見えが、チャームポイント。
目や脳や心臓や消化器等だいたいの臓器は取り揃っているし、それが蠢いているさまは生命そのものを見てるんだと実感したり、シースルーの時計を見ているかのような機械的な印象も受けたり、生命も機械も精密なシステムに過ぎないんだとか思ったり。
また、ミジンコの仲間は多種多様。ケンミジンコやカイミジンコを見てると、エビや貝はこーゆーとこから分化してったんだと納得。実際は知らんけども。
生命の神秘を感じると同時に、決して調和がとれた完全なものではなく、効率の悪い不完全かつ未完成な部分もあったりと、いろんなことを考えさせられる。
静かなる宇宙。
環境ビデオにいかにもありそうな題名だが、これに限っては全く名前負けしてません。
あー、これ映像教材として使わない学校あったら、すごくもったいない。
全国の小学校では、これの視聴を義務づければいいと思う。

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