まず、三陸産生牡蠣。
おお、いつもの… って、今は夏ですよ? でも岩牡蠣でなく、正真正銘の牡蠣だ。
身はぷっくりとしてコクがあること、岩牡蠣の如し。
時期によって味わいは当然変わるが、夏の牡蠣がこんなに美味いとは知らなかった。
これにシェリービネガーをたらして、シェリーフィノのロックでいけば、もっ最高。
夏はこれに限るね。とか言い切るぐらい、もう夏の定番のような気がしてきた。

前菜は、一皿に多彩な顔ぶれ。
もち豚ハム・手切りのパルマ生ハム・ラタトゥーユ・自家製セミドライトマト。
これまたシェリー、しかも極上、ルスタウのアルマセニスタ・マンサニージャ。
生ハムとドライトマトには、シェリーが一番。全てが素晴らしく合う組み合わせ。
それらの美味に仰け反ってたら、意外にも主役は他にいた。それは、もち豚ハム。
前回も食べたけど、今回はバラ肉。これ絶品!
何がすごいって、脂身の美味さなんですよ。豚臭さがなく口の中でとろけるとろける。
パンチェッタみたいなもんだが、こんな美味いの食べたことない。
もち豚の凄さは、これまでの予想よりさらに上だった。こら、えらいこっちゃ。
この脂身使った料理をあれこれ想像するだに、オラわくわくしてきたぞ!

お次は、えーと… 冷製茶碗蒸し?(笑)
実は、オマール海老満載な茶碗蒸し。
下の蒸した卵部分には海老ミソたっぷり、上のコンソメゼリーには濃厚海老ダシ、具はオマールのハサミ部分の肉。三位一体海老攻撃。
見た目から海老というイメージは全くないが、なまじオマールをそのまま食べるより、強烈にオマール味! エビカニ好きなら必ず魅了されるであろう。
崖の上から海に向かって、「大好きだー!」と絶叫したい。(夕陽を浴びながら)

続いて、オマール海老のエスカルゴバター焼。こちらは尻尾部分の身を使用。
いっしょに入った、極上ジャガバターのうまいこと。
本命はプリプリの海老肉。さっきので海老は堪能した気になってたけど、やっぱこの歯ごたえと味がたまらない。オマール海老って、ほんといいわ…
このオマールに合わせた、ロゼのシャンパンもよかった。
微妙な渋みが海老に合う。色も微妙にくすんだ色で、なんだか海老茶色?!


メインは、驚きの欲張りな一皿。
もち豚のグリエ ・窒息鴨胸肉ロースト・玉葱のローストとフォアグラのソテー。
食べたいの全部入りだー!
もち豚グリエは期待通り美味い。これに比べれば、そんじょそこらのポークソテーなんて臭いほど。だから格下料理みたいな通念があるのか。皆これ食べて考えを改めよ。
そんで、窒息鴨胸肉は柔らかーく、血の滴りそうな肉の味。激ウマー!
しかし、出てきた時、この窒息鴨が文句なく主役だろと思ったら、三つのパワーが拮抗してるもんなあ。しかもこの中で主役を選ぶなら玉葱&フォアグラ。すまん窒息鴨。
玉葱のローストが甘いのは経験済み、フォアグラに甘いのが合うのは周知。
それにしたって、数あるフォアグラ好相性の組み合わせの中でも、バツグンだわ。
ワインとのマッチングもあるから一概にどうのこうの言えないが、料理単体なら一番の組み合わせかもしれんぞ。いや、マジで。

合わせたワインはね、チェリーっぽい香りが、フォアグラに合うんだな。
軽くはないんだけどずっしり重くもなく、もち豚のあっさりした肉にだってバッチリ。

デザートまで、三種盛り。
こいつらが、食感のほうにすごい神経集中させられる出来。
今回のプリンはしっかり生地。とろとろでも固くもない。これだ!って感じ。
ティラミスは、メレンゲ主体のぽわぽわ軽~いチーズムースを、コーヒー味とココア味が引き締める。えらい懐かしいが、うまく作ればこんな美味いもんだったんだねえ。
それとチョコケーキ。食べ慣れてるクラシックショコラだと思うのだが、進化した?
小麦粉多めだと舌触りの若干ザラつき感があるし、チョコ多めだと噛んだ時の軽さ柔らかさがない。いつもはさほど気にしたことないが、これ食べたら瞬時に理解。
この配分と口当たりが求めてたものだと。知ってはイケない味をまた知ってしまった…
その上これとマディラとの相性抜群。やっぱ酒に合うデザートが一番。(爆)

これで全て終わりと思ったら、サプライズが。
なんと、隣のテーブルには、さかもとこーひーの坂本さんがいらっしゃって、新作コーヒーを振る舞ってくれた。
すっきりしてコクがあり後口に甘さまで。コーヒーがここまで上品な味を出すとは。
凄すぎてショック! ウチの淹れ方とあまりの味の違いにもショック!orz
さて、絶え間ない攻撃に翻弄されっぱなしで、美食の嵐のような時間が過ぎ去った。
数回分のコースを一気に楽しんだかのよう。実際それぐらいの種類があったし。
作るほうにとっちゃ、手間ばっかりかかる難儀なものだったと思う。
それを考えれば、ほんとーーに頭が下がる。
でも確実に、その労力に見合うだけの感動がありましたよ!
そして、テーブルを囲んだ者同士との共感。感動を共有したことがまた感動を呼ぶ。
美味しい料理は、みんなの心を一つにするなあ。
今回のスタイルはとっても良かったが、また同じようなのやってやって~ などとは畏れ多くて軽々しく言えませぬ。
ただ、いいモノがあれば、何品でもどんどん皿に乗っけちゃってくださいな☆
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