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サンク・オ・ピエ

当日、バッチリ空腹にしてベストコンディションで臨もうと、店へ行き着くだけ最低限のエネルギー補給をしつつ、完璧に調整しながら向かった。
それが、不測の事態で、開始を1時間半ほど延期に。
始める頃は、Fuelメーターでいえば、「E」の文字を下回って指している状態。
いつエンストしてもおかしかない。それと反比例してテンションはMAXだ!


そんな飢えた獣達に供されたのは、最初の皿から豪華絢爛。
まずは来ました自家製もち豚ハム。見よ。横から見た脂身の厚さを。
普通なら口ん中ねっちゃぁと脂っこい味しか残さないだろうに、このとろける旨味。
タプナードは、我が家でも試作したことあるんだが、こうはならないんだよなあ。
リエットは、豚100%と比べてウサギ肉の味が口に残り、深ーく長ーく楽しめる。
スジ肉煮こごり…でなく、ゼリー寄せは、肉のコクと酸味が絶妙、ヌーボーに合う。
自家製ピクルスにサラダまでもが、これまた合う。
どれもこれもあれもそれも合う。

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そのボジョレーヌーボーも、これらに負けず良いんですよ。
ヌーボーってえと、フレッシュさと渋み雑味が渾然一体となってるイメージ。
ま、ま、若いんだしイイじゃん!みたいな勢いだけが身上かと思ったら、これは違う。
新酒とは思えない落ち着きがあり、角がとれてるぶん、特長である生ジュースのような果実香が際だつ。
こんだけのヌーボーを、こんだけの料理と共に食す、幸せ。

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ツブ貝ともち豚ガツのココット。
エスカルゴ風なツブ貝は大好きだけど、さりげなく入っているガツが今回のポイント。
臭みなし味しっかり。噛みごたえあっても長く残らず適度なところで噛みきれる歯応え。
ツブ貝との対比もあるからか、妙にハマる。
食材も見た目も食べ姿も地味ながら、心の中ではこれウマ!の連呼。

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赤座エビのミルフィーユ仕立て。
身がプリプリーの、パイがサクサクーの、ソースが超濃厚海老味ーの。
このソース、海老のジュってやつ。これこそ海老好きを狂喜させるヤバい代物。
この料理に比べりゃ、焼いただけの海老なんて、海老の持てるポテンシャルの数分の一しか実力発揮してないと断言出来ましょう。

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メインのワインは、あのシャトー・マルゴーのセカンドワイン。
かねがねお名前だけは。と、うやうやしくいただく。 うおー、上品。いや、お上品。
貴婦人のような。とかいう表現て、こういうことだろうか?
着飾ったりせんでも、立ち居振る舞いから自然と滲み出る品位。これでセカンドとは。
うーむ、貴婦人のような。このフレーズ、ギャグじゃなかったんだ…(おいおい)

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さあ、準備万端、満を持してのメイン。
非の打ち所がない焼き加減のエゾ鹿肉に、このソースの甘みと酸味が非常に合う。
それに、件のワインが出会ったらば。
どの要素も抑えられ派手でなく、しかしながら、華やかさと深みを兼ね備えた極上の味。野暮ったさのない本物の贅沢とは、こういうことではなかろうか。
こうなると、かのフォアグラ様が、脇役に徹してらっしゃるかのよう。
気持ちは王侯貴族。最高にリッチな気分に浸れる一皿。

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デザートも単なるデザートじゃない。ここでヌーボー再登場してご一緒に。という趣向。
カスタードプリンは、定番ながら進化し続ける味。
木イチゴのアイスは、幼少時の刷り込みなのかイチゴミルク味に弱いんよね。その最上級。そらいいに決まってます。
カシスとチョコのムースは、カシスの酸味、チョコの甘みとほろ苦さ、これとヌーボーがベストマッチ。
こーゆー楽しみ方もあったか! ヌーボーならではの楽しみを毎回教えられてしまう。

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今回は、ヌーボーメニューに加え、クリスマスメニュー先取りの、いいとこどり。
盆と正月が一緒に来たような。現実には盆や正月でも味わえない(笑)、贅沢三昧。
や、マジで、正月に欲しいですよ。ハムだけでも。

とにかく濃密で、とにかくギュウと詰まった内容でござりました~

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