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サンク・オ・ピエ

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サンク・オ・ピエ

今回のテーマは、春のイタリアン。

まず、パルマ産生ハム+サラミ+もち豚ハム。
これには、ルスタウのアルマセニスタ・マンサニージャ。
このシェリーと手切り生ハムとのタッグは、やっぱ最強でしょ。
お、パルマやらミラノやらイタリア~ンな皿の片隅に、当然の如くタケノコ様が!
私の本日の目的は、サンク自慢の生ハムと筍を食べにきたようなもん。
一皿目で当初目標を達成し、これだけで満足して帰れるぐらい。

でも、これにはさらに、ホワイトジンファンデルのロゼもついて、飲み比べな趣向。
塩気のある肉に甘めのワインは結構イケる。それに、桜色の生ハムと桜色のワイン。
味や香りも春らしく、この時期に限ってはこちらに軍配を上げたい。

Cinq200704dish1


グリンピースと筍のリゾット。トッピングは生ハムの硬めの部分。
豆も筍も、旬の採りたてだからこその風味と弾むような歯ごたえが良い良い。
そして、先ほどの柔らか生ハムが一番美味しいとこですけど、こーゆーとこのも好き。
噛むほど味が染み出て、酒のアテとして最高。

これに合わせた白ワインが、このむっちり生ハムにまた合ってて。
「KIMMERRIDGIEN」と大きく書かれており、こいつは栽培地の土壌のことらしい。
シャブリが石灰質土壌ってのは有名だが、念を押すように土壌名まで謳っているとは。
わざわざ言うだけあって、シャープで硬質な味わいがグー。

Cinq200704dish2


豆のココット。パスタの代わりに豆が入ったラザニア風。
ヒヨコ豆とかキドニーとかのミックスビーンズに、熱々チーズがウマい。
これには、やはりサンジョベーゼなイタリアワインがよく似合う。
産地は、イタリア半島を脚に見立てると膝の裏あたりのワインだとか。
他にもいろいろウンチク聞いた筈だが、それしか覚えてないのもどうよ。

Cinq200704dish3


メインは見事に桜色なラムローストと、存在感たっぷりビッグな最終ボスの筍。
今度はスペインのワイン。意外にも、というと失礼だけど上品な深みすらある。美味い。
焦げたカラメルのような香りで、なぜか蒲焼とかに合わせてみたいと思ってしまった。
そのへん抜かりなく、このソースがバッチリ合うようになっとります。
満腹近い状態での肉なのに、食が進むこと。

Cinq200704dish4


デザートはティラミス。いや、ティラミス風デザートか。
ぽわぽわの軽い食感は、そこらのティラミスとほとんど別物。
一緒に「さかもとこーひー」コロンビアCOE1位豆のコーヒーなんてのを飲んだらば、春の陽気に相応しい上等な軽さを持つ組み合わせ。まったりするわぁ。

Cinq200704dish5


「春のイタリアン」って、なんじゃらほい と思ってたけど、納得の表現がされていた。
また、調理も食材もワインも固定観念に囚われない自由自在なサンク流なので、ベースとなる料理は全編イタリアンにもかかわらず、イメージしてた既存イタリアンの枠に収まらない美味。
テーマ設定されると、事前にいろんな想像や予想しちゃうんだが、いい方向に裏切ってくれる趣向が毎回用意されてて、すごく楽しいのよね。

さて、次回6月のテーマは、なんだろな。
6月といえば梅雨か・・・ エスカルゴ尽くしってのはどう?!(それはない)
おとなしく、脳内だけの想像にとどめときます…


Cinq200704wine

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花見と言えば新宿御苑

温暖化です!
去年より早く見に行った筈の梅もすっかり終わりのほうで、河津桜の花見になる始末。

Tsukitokawadzuzakura


こりゃ本命の桜だけは見逃しちゃあなんねえと、コロコロ変わる開花予想に翻弄されながらも、ちょうどいい時期にやって来れましたよ新宿御苑。
Suicaで地下鉄も乗れる便利な時代、スイスイ~と丸ノ内線乗って新宿御苑前駅で降りれば、目の前が御苑。でも降りるのは隣駅。
「追分だんご」がすぐそこにある限り、断固素通りする訳にはいかんのです。
「花より団子」などと揶揄する意味がわからん。「花+団子」で同時に味わうのが正解。

Hanayoridango


で。
御苑はすごい。繰り返しますけど新宿御苑はスゴイ。
何度となく来てるんで、よく知ってるからと侮ってたとこあった。
桜満開の御苑に来ずして、御苑を語るなかれ。

こんだけ立派で見事な桜が!しかも無数!にあるとこは、他に存在するのだろうか。
それも庭園として調和がとれるように、配置と手入れがきっちりされている。
四季折々で景色が変わるのは当然だけども、単純にあっち咲いたりこっち咲いたりでなく、各季節によって設計された最適な情景が、その時になって初めて姿を見せる驚き。
刻々と変化する御苑のいろんな顔を見たけりゃ、足繁く通わんとなりませんのう。

Gyoenzakura


桜を堪能した後は、桜鍋で締め。
新宿のほうの「みの家」も、一度来てみたかったんだよね。
桜餡団子に桜肉と、桜尽くしの出来る新宿御苑は、やはり最強。


Sakuranabe

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鉄人28号 白昼の残月

初日行ってきちゃった。
実は元々観に行く気なかったし、つーか直前まで忘れてたし、たまたま当日近くに行くことがあり、ちょうど時間あって席がギリギリ空いてただけ。
これとの出会いは多分に偶然の産物だが、今は運命だったと感じている。

Tetsujin28

なんせ、封切りは単館上映、宣伝もほとんどナシ。
天下の今川泰宏監督作品としちゃ、不当過ぎるともいえる処遇。
こんなことなら、これまでどおりOVAかTVで良かったんじゃないか?と思ってた。

しかし、本編観てみりゃ、こうまでして映画でやった意味は即座に理解。
鉄人の巨大さを魅せるための大画面、地響きを感じるほどの大音量、これを表現するためには、絶対映画館でなくてはならん。
怪獣映画に通じるとこもあるが、見せ方はさらに洗練され、映画上映に特化している。

キング・コング同様、映画館へわざわざ足を運んだ甲斐があったというもの。
そういや、今川泰宏監督と鉄人28号との関係は、ピーター・ジャクソン監督とキング・コングの関係に似ている。
異常なほどの思い入れで、原作以上に本物らしい世界観を作り上げてるとことか。
「ショタコン」言っちゃったり、正太郎モロ出しなど、こちらがヒヤヒヤするほどの、彼らしい冒険も多いが。

そして、当時の映画の雰囲気作りが、素晴らしく上手い。
わざと過度なナレーター、ニュース映画、時代がかったエンドロール、音楽・伊福部昭!
素材は横山光輝版に忠実な「鉄人」。こりゃービンビン来ます。来まくります。

また、舞台の昭和30年代は、戦争の負の遺産が色濃く残っていた筈であり、当然のように復員兵や不発弾なんてものが、言葉だけでなく作品に大きく関わってくる。
「三丁目の夕日」とかで描かれる、明るいだけの時代じゃ決してなかったと。
もちろん希望に満ちていたのも事実だが、とことん暗い部分があったのも事実なんだと。

そういったリアルさもあり、現在とんと見られないベタなハチャメチャさもあり、昔々映画館で確かに味わった、熱気・興奮・感動というのを思い出させてくれる。
いや、作品そのものの出来云々じゃなくて、過去の記憶を刺激する仕掛け満載なため、すっかり忘れていた映画に対する全ての情動がドッと甦る感じ。

作り込みという点では誰も文句つけられまいが、面白いか面白くないかは、このスイッチが入るか否かにかかっている。
もうね、作品がどうのというより、「映画」を堪能させてもらいましたよ。
今川泰宏、おそるべし。

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