九州列車旅(湯布院編)
駅名は「由布院」で、地名は「湯布院」。
湯平村との合併で地名が変わったらしい。「油布院」の頃もあったそうな。(本当)
昔は温泉でなく、原油が湧いてたのだろう。(嘘)
駅着いた時点で既に夕方なのだが、とりあえず金鱗湖まで散策してみる。
思いのほか小さな湖。 沼と言ってもいいぐらいの大きさだったのか。
泳ぐ魚が見えるほど湖水は澄み、なかなかに雰囲気良い。ちっちゃいけど。

鳥にとっても快適な環境のようで、栄養状態良さそうな妙に存在感ある鴨の群れが。
ていうか、明らかに太い。腹の肉が余ってる鳥というのは、飛行生物としてどうなのか。
逃げないからって触っちゃダメ。嘴で勢いよく噛まれます。(体験済み)

そんな湯布院での宿は、「おやど 二本の葦束」。

客室は全室が離れ。それぞれ個性的で、茅葺きだったり茶室風だったりといろいろだが、私達の選んだのは、そん中でも異色の「洋館」。
明治期にあったような和洋折衷型で、一階は洋室、二階は和室。
日常とは違うスペシャル感と豪華さもありながら、ゆったりくつろげる。

温泉風呂も目玉でして、風呂の数は客室数と同じぐらいあったり。
大露天風呂、蒸し風呂、竹林の湯、etc…
好きな風呂を貸し切りで遠慮なく使え、空いてなくとも、どれかには入れるという訳。
中身のお湯は同じでも、景色が変わると気分も変わる。
温泉宿に来れば、せっかくだからと何度も入るものだが、それが毎回毎回新鮮。
風呂に入るため敷地内を歩き回ることになるのだけれど、庭や離れ一つ一つの佇まいを眺めるのも楽しく、ある意味アトラクションみたいで愉快なり。
だいぶ対象年齢高めの遊園施設だが。

さて、夕食の時間。
旅館ではよく、高級食材や手の込んだ飾り付けで客を満足させようとするが、これはそういうのじゃない。地物の食材を使った、華美でもなく、奇をてらうこともない料理。
でも、ちょっとした工夫が新しさを感じさせるし、シンプルなだけにそのレベルの高さもよくわかり、作った人は料理センスあるなぁと実感する。
素材への自信と、それを使いこなす自信がみなぎっているかのよう。
焼酎も結構揃ってて、好みなどを訊きながら選んでくれ、とても満足いく食事だった。
ただ、品数と量が多過ぎ、ご飯ものを食べられなかったのは唯一心残り。








施設の一つにバーがあるってから、そこも覗いてみる。
ワインリストは充実してて、非常にいいお値段のが揃っておりましたですことよ。
高級酒には手がでませんで、カクテルやモルトなんかを見繕ってもらい、チビチビと。
内装は、古材と漆喰で本格的な古民家風、カウンターテーブルは見事な巨大一枚板。
通常バックバーのある位置には広いガラス窓があって、目の前は木立の静かな夜景。
こんなシチュエーションのバーって、普通有り得ないもんな。こりゃ落ち着くわ。
ここはこの店来るだけでも、いいねえ。
こういう宿こそ、日々の疲れが癒されるってもんです。ああ、良かった。満喫した。
でもね、早めにチェックインして翌日は昼までゆっくり滞在し、各風呂を順番に浸かりながら、部屋でのんびりするのが、本来の使い方なんでしょう。
私らのような、夜駆け込んで早朝出立するなんて、もったいない使い方もいいとこ。
が、それで得したこともあった。
朝早いので朝食いりません と断ったら、じゃあ、弁当を用意しましょうか ですって。
事前に出立時間言っておらず、その場でそんなこと言いだした客に、この良心的対応。
これがまた、朝食の用意で忙しいだろうに、超立派な弁当を仕上げてくれていた。
朝の列車に揺られながら食べる、この特製弁当の美味いこと。
二本の葦束、グッジョブ! いや、もう感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう。

弁当を頬張り、朝靄の由布岳を眺めながら、由布院を後にする。
九州列車旅は、本日がメイン。 朝から気分のいいスタートだ。

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