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快眠音楽考

よく、amazonから「これどう?買わない?」って、CDとかのおすすめメール届くんだが、時たまビックリさせられることがある。
それに関連するようなものは一切買ってないし、チェックしたこともないのに、自分の趣味をズバリ言い当てた品だった場合です。

今回勧められたのは、「Dreams」ってCD。
アルバム名からわかるとおり、就寝時に聴く音楽集ですな。
音楽でリラックスさせ、心地よい睡眠導入を図るってわけ。
このテの就寝用に最適な音楽を探し出すのがですね、実は私の密かな趣味。

昔はCDやMDに編集してたけど、iPodのある現在、専用に厳選した曲のリストからランダム再生すれば飽きることなく、スリープタイマーで就寝後は静か。 もう万全の体制。
ただ、肝心の選曲が問題。 自分の好きな曲から静かなのを選んでかければいいかっつーと、事はそう簡単にいかず、しっくりするものを見つけるのって、なかなか難しい。

そんな私の悩みに、思わぬ所から助けを差し出してくれようとは。
今まで、そのものズバリな内容のCDを買い求めることはなかったが、amazonさんに見抜かれちまっちゃ仕方あんめえ。 そいつらまとめて、買わせていただきまひょ。

DreamsDreams2


で、この「Dreams」の評価。 悪かないけど、私的にはちと惜しい。
リラクゼーション効果という点では、それなりにいいと思う。
肝心なのは、リラックスしてからのウトウトしてきた寝入り端でして、そこで少しでも耳障りだと、覚醒状態に引き戻されちゃうこともあるんよ。

曲調が明る過ぎると目覚めてしまうし、暗い曲では不安感を煽る。
躍動的な「生」のイメージでは休めず、眠り→永眠=「死」をイメージさせてはならず、現実世界のしがらみを連想させるものでは「夢」の世界に入れない。
じゃあ、どんなのが合う/合わないのか?

まず、ボーカルが入ってると、だいぶ厳しい。
人の言葉というだけで、頭は勝手に意味を拾おうとし、言語野が刺激されて不必要に脳味噌の回転数上がる感じ。

静かなジャズは夜にピッタリだが、あれは酒でも飲みながら聴くもの。
基本的に複雑さを楽しむ、頭で聴く音楽。脳味噌活性化しちゃって目が冴えるのよね。

アンビエントなんか良さげに思えるが、単調過ぎてもあまりそぐわないようで。
また、環境音楽には野外音が多く、外じゃ本能的に安心して眠れない。
水音でも入ってた日にゃ、水漏れみたいで余計気になっちゃったり。

それから、伝統音楽ってのは、歴史があるから音楽に厚みもあるぶん、重い。
民族の歴史、伝統、その他諸々、ずっしりと重ーく音に乗っかってくる。
トラディショナルでなく、伝統楽器とかの良い要素をうまく取り入れつつ、表現されてる音楽ならば、自由で軽い感じが疲れないんだけども。


 我  な  が  ら  注  文  多  過  ぎ  !!


他人がこんなこと言ってたら、絶対腹立つわ。
いや、理屈を考えてくと、たぶんこうだろうな ってことで、実際はよく眠れるか眠れないかの単純なこと。 良さそうなのを試してみては、採用か不採用か。ただそんだけ。
具体的に私の選んだのは、こんなヤツら。


『ENYA』
ヒーリングミュージックで一括りにされて侮られがちだけども、この人の実力は確か。
細部まで作り込みしっかりしており、音楽に粗雑さがなく無駄もないというのが、こういう聴き方をしてるとよくわかる。
また、自分の声を楽器の一部として捉えている点は徹底してて、歌声が入ってるのに就寝音楽として通用する希有な例。

Shepherd_moonsA_day_without_rain


『チェン・ミン』
二胡の名手ってのはたくさんいて、確かに皆上手い。ですが、上手いからこそなのか超絶技巧的な早弾きが多くて、疲れちゃうんですよ。 つーか寝る時にゃ、うっせ。
チェン・ミンのは、二胡でこそ聴きたい旋律と音色が落ち着くんですわ。かつ、現代的なアレンジで、独奏にはない他楽器との調和も良い。

MoonTwo_as_one


『カテリーナ古楽合奏団』
古楽器って、素朴であったかいイメージ。
当時のまんまに宗教音楽でもやられちゃ、印象は全く違うでしょうが、こうしたコミカルな楽曲に使用されると、めちゃ和む~

DuctiaZassounote


『木下尊惇』
ボリビアに単身渡り長年音楽やっていた経歴を持つ、ギタリスト。
第一線でフォルクローレをやってただけあり、そのギターソロは郷愁を誘うような、なんとも言えない魅力がある。

ShirotsumekusaNamidairo


『FINAL FANTASY IV ケルティックムーン』
これだけはアーティストでなく、アルバム単品。
タイトルどおり某有名ゲームでの使用楽曲なんですが、このシリーズで名をなした作曲者・植松伸夫の最高傑作と言われるのが、FFIV。
その曲を、わざわざアイルランドに渡って、ケルティックバンドに演奏してもらったという、バブル期のご乱行としか思えないことをやってのけたのが、これ。
しかし、これが良かった。 ここまでやるのも納得な出来。

Celtic_moon


同じ音楽でも受け取るイメージは人それぞれ異なるもので、よく眠れる音楽ってのも人それぞれということに、結局はなるんでしょうけど。
ただ、音楽をクラシックだプログレだニューエイジだといったジャンル分けで聴くんじゃなく、「快眠音楽」という切り口での聴き方が、もっと一般的だっていいのに。
おそらく誰でも、起きてる時の音楽の好みと別物になるから、また違った楽しさなのに。


これからの音楽は、「すっごい気持ち良く眠れる」が、キーワードだ!

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