サンク・オ・ピエ
一皿目は、スペイン風ホタルイカのサラダ。 おお、これぞ春の香り。
ホタルイカ様は、サラダにまで進出ですか。
なにせ一つ一つが、コクたっぷりのイカソース濃縮カプセルみたいなもんだから、サラダのレベルも跳ね上がる。
これにはシェリーでして、お馴染みルスタウ社の新顔、ライトマンサニージャ。
塩っぽいニュアンスと酸味が、生もと系の日本酒とも似て、海鮮に合いそう。
当然、ホタルイカとバッチリだし、サラダにもよく合ってる。
これは是非、我が家でも常備しないとな。

新筍の土佐煮です。 やれ嬉しや。今年も食べることが出来た。
おそらく今年最終になる孟宗竹の筍とのことで、時季の最後に滑り込みセーフ。
鰹の出汁がめちゃ利いてて、美味いんだこれが。
筍を楽しみつつ、汁物/スープとして絶品。

前回食べたのと同じ、ハム3種盛り合わせ。
しかし、桁違いに魅力的。なぜなら大盛りにしてもらったので。(喜)
サンクのは、馬刺や牛刺のような生肉に近い食感。これこそが真の生ハム。
言ってみれば切って並べただけの生ハムなれど、実はこれも刺身と一緒で、いい包丁と熟練の腕がなければ、ここまでのものにならんのです。
厚さも重要。 薄すぎると食感がでないし、厚すぎると硬いし香りがでない。
柔らかさ、噛みごたえ、味、香り、それらのバランスが考えられているのさ。
また、3種類それぞれ個性的な美味しさで、決して飽きないし。
これ全部、ほとんど100%豚肉だけの皿なのにな。
もっちりもっちり大事に噛みしめ、先ほど飲んだシェリーの上位版・「マンサニージャ・パサダ・デ・サンルカール」をいけば、いつまでだって楽しめる。
フルコースの皿が、全てこれで出てきても、もう全くかまわない。

2種のフォアグラ食べ比べ。
鵞鳥のフォアグラはしっかりどっしり。鴨のフォアグラはとろけるとろける。
トカイワインはフォアグラのために存在している。と言い切れるほど、合うね。
ハンガリーへ行って以来、トカイ大好きっ子なのだが、その甘さ故に食中酒としては結構気難しく、単体で楽しむのが常だった。
ようやくここで、伴侶と巡り会えた感あり。しかも最高の伴侶と。
フルコースの皿が、全てこれで出てきても… いや、これは食べ過ぎるとお腹回りに支障ありそうだから、一皿で我慢しといてやるか。←何様?

仔羊のロースト。
中はほとんど生肉のようだけど、生肉にはない活性化した旨味と柔らかさ。
そんで、外っかわの脂は揚げたかの如く、カリッカリになってて。
羊の臭みがどうのということも、それ自体忘れちゃうぐらいの仕上がり。

ワインがまた良くて。
ほぼ10年ものながら、まずフレッシュさだけを感じるとはどういうこと?
しばらくしてから、古酒の香りがじわっと来る。
無理して若作りしてるふうでなく、実際若さを保ってるというか。
でも年相応の風格は備えてるというか。 こらすごいね。


恒例の筍ご飯かなーと思いきや、出汁をかけたもの。筍ご飯の出汁茶漬けだ。
これ、いい。 すごくいいわ。
土佐煮でも使われた感動の鰹出汁スープが、ご飯に染み込んで、よりいっそう堪能でき、心が満たされていく思い。
ええ、日本人だもの。 ぶっかけ飯マニアだもの。

カラメルアイス&クラシックショコラ。
そして、ポートワイン。
各々のちょっぴりな苦みが、深みと調和を生み出す、格調高きデザート。
大人で良かったー

筍が主で目玉だと、思ってやって来た今回。
もうね、どれが目玉なのやら。 むしろ、目玉だらけの妖怪か! ぐらいの勢い。
素晴らしき味の余韻と筍ご飯を土産に、上機嫌で帰路についたのでありました。
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